• 関西大学のキャンパス内の村野藤吾建築ではタイル使いの工夫によっていろいろな質感を見ることができる。

    目地を少しへこませて貼った、引っかき傷をいれたタイル(スクラッチタイル)や、

     

    わざと裏側を使ってみたり

     

    ヘリンボーンの床タイル。

     

    壁は、フランス張りが多い。これは、全体として、縦横のラインがでにくくやわらかな雰囲気になるのを好んだのだと思う。

     

    そして。自由な色遣いと模様で、素敵なアートもみられる。

     

    工業製品であるタイルにいかに温かみ、やさしさを加えるか?色のむらや揺らぎを大切にして設計されていると感じた。

    yuri

     

     

     

     

     

     

  • 先日、「がもよん」を案内していただきました。

    大阪市城東区蒲生4丁目は、人口密度が高くて戦火を逃れた長屋や古民家が多く残るエリア。和田さんという地元の方が仕掛け人となって2008年頃から、その古民家をリノベーションして、ひとつひとつおいしそうなお店を誘致。今ではパンフレットに紹介されているだけでも36件の店舗があり、楽しいかっこいいグルメの町に。

    ぐるっと散歩したあと、優雅なアフタヌーンティーを楽しみました。良き。

    yuri

  • 村野藤吾さんは、何かと何かがぶつかるところをとても意識して設計しています。

    壁の足元をちょっと透かしたように見せてボリュームのある校舎を軽やかに見せたり。

    階段と床がぶつかる部分を、浮いたように見せたりは、散見されます。

     

     

     

     

     

     

    もうすぐ取り壊しの一高校舎では、手すりの足元を少し広くしたことで、逆にべったりくっつけている。踏み面に角度がついて面白

    かった。

    yuri

     

     

     

  • 関西大学で村野藤吾建築を巡っていると、こんな金網を良く目にします。

    ちょっとだけカットすることにより、素敵な幾何学模様が見えてくる。

    ローコストデザインならではの素敵な発想。

     

    面格子に。

     

     

    扉に。

     

     

    渡り廊下の手すりにも。

     

    スクリーンにも。

     

    そして全部デザインが違う。

    yuri

     

  • 入会して間もなく、初めて総会の場は、ヴォーリズ建築の神戸女学院。

    ここで毎朝のミサのあと授業があるそうです。

    窓上の白い天井が、光を受けて木蓮の花びらのよう。

     

    階段の足元。

     

    ブルーの効いた暖炉の縁のタイルも綺麗だった。

     

    なかなか見ることのできない、貴重な建築の見学の機会もありそうで、楽しみです。

    https://bunkaisan-shintaku.org/

    yuri

  • 経年でゆがんできたわけではなく、もともとのようだ。

    よく見れば、左右互い違いに縦樋があり、そちらに向かって勾配が付けられている。

    片方に造れば目立たないものを、そんな揺らぎのようなものを作りたかったのかな?

    yuri

  • 築40年、リニューアルオープンした姫路にある兵庫県歴史博物館にて、実施設計のわれらが沢田伸さんの講演会があるというので、駆けつけました。

    基本設計の丹下事務所で担当した堀越英嗣さんのお話も伺えました。

    国立代々木競技場や大阪万博に心を動かされて、建築の道を選んだとのこと。

    ご苦労話も面白く、あっという間の1時間半でした。

    yuri

  • 南淡路市の「若人の広場」は、鳴門海峡と福良湾を見渡せる絶景のロケーション。

    1967年に完成。丹下健三による、学徒戦没者を慰霊するモニュメントと展示施設からなります。

    ペン先をモチーフとしたモニュメントの、滑らかな曲線と斜めのグリッド、それを埋める型枠の木目が、ち密に計算され、施工されています。

    ロケーション、建築、そして平和への願い。

    たくさんの人にぜひ訪れてほしい、と感じました。

    yuri

     

  • 3月28日、神戸市居留地にある美しい近代建築「真珠会館」を設計者の光安(みつやす)義光さんのご子息、義博さんのご案内で見学させていただきました。

     

    1952年竣工。

    神戸の重要な産業である真珠の加工・輸出のために戦後兵庫県と関西真珠協同組合が合同の建設委員会を設立して建てられました。

    入口の前の贅沢な敷石は、少し凹んだアールで、踏面を確保。

    窓に取り付けられた面格子は、ビミョーに傾けて取り付けてあります。

    床には地下に光を落とすための円形のガラスブロック。

    1階の外壁は黒御影、2階以上はブルーのタイルです。

    地下ボイラー室に落ちる光。

     

    階段は緩やかで幅も広く、薄い蹴込が丁寧に作られています。

     

    廊下にある室名札は、欄間に取り付けられていて、後ろから光が当たると浮き出る美しいデザイン。

     

    蛍光灯は上に反射板を取り付けずに、天井を照らして、やわらかく部屋の照度を上げる仕組み。

     

    それぞれの階段も美しく。

    4階から屋上に上がる階段は、オブジェのよう。

     

     

    避難階段は、コンクリートと鉄の組み合わせ。

     

    4階は真珠の鑑定のために光の質にこだわったガラスの部屋だが、コンサート利用なども想定されて、天井には吸音板が、柱は微妙にアールになっていたりする。

     

    ムメの無い、不思議なすべり出し連窓。

     

    阪神淡路大震災の激震地にあってガラス1枚割れなかった耐震性を誇るが、老朽化のため今月末で閉鎖されるとのこと。

    まさしく神戸の真珠のような美しい建物をきれいにして使える方法はないものか?と切に願う。

    yuri

  • 先日ヘリテージマネージャー大会in神戸が行われ、午前中「松尾ビル」を、こちらの4階に事務所を構えるヘリテージマネージャーの竹内明子さんのご案内で見学させていただきました。

    大正14年(1925年)開店。設計は竹中工務店の松下甚三郎。鉄筋コンクリート造5階建て。

    エレベーターは、一般の人を載せて現在も稼働する、日本最古のものらしい。

     

    アーケードにより、ファサードをみられないのが残念ですが、もうすぐ100歳を迎えるこのビルには、

    おしゃれなアクセサリー工房や、靴工房、光のきれいな階段室にある画廊など、今も活き活きと使われているのが魅力です。

    yuri